太陽の墓場

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

大阪の小工場街の一角にバラックの立ち並ぶドヤ街がある。安っぽい看板を下げた建物の中では、愚連隊風の若い男ヤスに見張らせて、元陸軍衛生兵の村田が大勢の日雇作業員から血を採っていた。花子がそれを手伝った。ポン太は三百円払うのが仕事だった。動乱屋と称する男は国難説をぶって一同を煙にまき、花子の家に往みつくことになった。ヤスとポン太は最近のし上った愚連隊信栄会の会員で、この種の小遣い稼ぎは会長の信から禁じられていた。その二人の立場を見抜いた花子は二人の支払いを値切った。一帯を縄張りとする大浜組を恐れる信は大浜組の殴り込みを恐れてドヤを次々に替えた。二人は武と辰夫という二人の少年を拾い、信栄会に入れた。仕事は女の客引きだった。ドヤ街の一角には、花子の父寄せ松、バタ助とちかの夫婦、ちかと関係のある寄せ平、ヤリとケイマ達が住んでいた。一同は旧日本陸軍の手榴弾を持った動乱屋を畏敬の目で迎えた。武は信栄会を脱走したところを見つかり、花子の力でリンチを免れた。信の命令で大仕事に出た武、辰夫、花子は公園でアベックを襲った。花子が見張り、物を盗り、辰夫が女を犯した。花子は動乱屋と組んで血の売買を始めたが、利益の分配でもめ、信栄会と組んだ。信の乾分の手で村田は街から追い出された。動乱屋のもう一つの仕事は、正体不明の色眼鏡の男に、戸籍を売る男を世話することだった。その戸籍は外国人に売られるのだった。その金で武器を買い、旧軍人の秘密組織を作るのだと豪語した。戦争や革命を夢みて、目的なく生きる人々が集まった。花子は坂口という若い医師を誘惑し、採血仲間に加えた。やがて信栄会は内部分裂し、信と花子は喧嘩別れした。仲間のパンパンのぶ子をつれて大浜組に身売りしようとしたヤスは信に殺された。アベックの男が自殺した。これらのことを見た武はこの世界に嫌気がさした。その武に花子の心はひかれた。村田をひろい上げた花子は、動乱屋と組んで再び血の売買を始めた。バタ助は動乱屋に戸籍を売ると、その金で大盤ふるまいをして、首を吊った。人のいい大男の戸籍を買った動乱屋は、男を北海道に追いやった。花子は武の口から、それとなく信栄会のドヤを聞いた。二人が公園まで来ると、狂ったように一人の女が武にとびかかった。恋人に死なれたアベックの女だった。花子がつきはなすと、女は悲鳴を上げて崖から転落した。安ホテルの一室で二人は激しく抱き合った。花子のすすめもあって、信栄会から足を洗うことを決心した武は辰夫に相談した。反対する辰夫はナイフを抜いた。倒れたのは辰夫だった。花子は大浜組に信栄会のドヤを教えた。信栄会は殴り込みを受け信の他は全員殺された。武と高架線の上を逃げる信は、ドヤの場所が武の口から花子に知れたことを悟った。銃声がひびいた。撃たれた武は信にしがみついた。離れない二人の上を、電車が通り過ぎた。呆然とする花子に動乱屋のヤジが聞こえた。ソ連が攻めて来て、世の中が変ったところで、このドヤ街に何の変化が来よう!花子もヤジった。騒然とした中に動乱屋の手榴弾が大爆発した。バラックはふっとんだ。その中を、採血針をもった村田が花子のあとを気ぜわしげに駈け廻っていた。


解説

「青春残酷物語」の大島渚が、彼自身と助監督の石堂淑朗との共同オリジナル・シナリオを監督したもので、大阪のドヤ街を舞台にしたドラマ。撮影も「青春残酷物語」の川又昂。主演男女優に、炎加世子・佐々木功の新人が選ばれた。


配給
制作国日本 (1960)
ジャンル 

1960年08月09日より



スタッフ

監督
脚本
製作
撮影
美術
音楽
録音
照明
編集

キャスト

俳優名役名
炎加世子花子
伴淳三郎寄せ松
渡辺文雄寄せ平
藤原釜足 (Kamatari Fujiwara)バタ助
北林谷栄 (Tanie Kitabayashi)ちか
小沢栄太郎 (Eitaro Ozawa)動乱屋
小池朝雄 (Asao Koike)色目鏡
羅生門綱五郎 (Tsunagoro Rasyomon)大男
浜村純村田吾郎
佐藤慶 (Kei Sato)坂口
戸浦六宏 (Rokuhiro Toura)マサ
松崎慎二郎片目の竜
ささきいさお
津川雅彦 (Masahiko Tsugawa)
中原功二辰夫
川津祐介ヤス
吉野憲司ポン太
清水元大浜組の親分
永井一郎 (Ichiro Nagai)ヤリ
糸久ケイマ
宮島安芸男古道具屋のおやじ
田中謙三ソバヤのおやじ
曽呂利裕平ルンペンA
小松方正ルンペンB
茂木みふじズべ公
山路義人ドヤの主人
田中邦衛 (Kunie Tanaka)泥棒
富永ユキ犯された女学生
檜伸樹犯された女学生の連れ
左卜全バタ屋
安田昌平巡査
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