ぼく東綺譚(1960)

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

向島寺島町の一角にある売春婦の巷、通称“玉の井”。突然夕立があり、娼婦たちが駈けていく。そんな中に、洋傘を拡げた中学校教師・種田順平のところに忍びこんできた潰し島田の女がいた。お雪である。彼女の商売ににあわぬ素直な気立てが順平の心をひきつけた。順平には、以前宅間家の書生をしていた頃好き合って一緒になった小間使の光子という妻がいる。添う前に主人の手がついて、そのときの子供稔を土産に結婚した仲なのだ。宅間家の執事が子供の学資名目で月々の手当を持ってくる。順平は光子の背後に宅間家の顔を感じて不決だった。お雪を、叔父の音吉が訪ねてきた。行徳にいるお雪の義母の病気が悪く金の心配をしてくれというのだ。亡夫の母の入院のたびに身をおとさねばならぬお雪にとっても義理の重荷が苦しかった。春本の作者だと順平がいつか女たちの間で噂されるようになった頃、お雪と順平の仲は深まる一方だった。順平の日常を知って親友の山井先生夫妻は心を痛めた。順平はお雪の気持にほだされ、学校に辞表を出し、退職金でお雪との生活を考えた。山井は見かねて、光子にすべてを打明けた。光子は、宅間家からの仕送りの貯金を女にやってくれと差出し、私の許に帰ってくれと激しく迫った。順平は久しぶりにお雪を訪れた。お雪はもう順平が来なくなるという予感がし、酒をあおった。歯痛が原因か、悪感がして倒れ、運び出されていった。順平はそんなお雪に心から詑びたかった。燈火管制のサイレンが不気味に鳴りひびく病院の一室で、お雪は愛のあきらめと、迫る死の影に涙を流した。玉の井の路地では、必死に客を呼ぶ女の媚笑が悲しく浮かんでは消えていく。


解説

永井荷風の『ぼく東綺譚(ぼくとうきたん)』を軸に『失踪』と『荷風日記』を組合せて、「女経」の八住利雄が脚色し、「珍品堂主人」の豊田四郎が監督した文芸映画。撮影も「珍品堂主人」の玉井正夫が担当。昭和35年度芸術祭参加作品。


配給東宝
制作国日本 (1960)
ジャンル 
公式サイト公式サイトはこちら

1960年08月28日より



スタッフ

監督
脚色
原作
製作
撮影
美術
音楽
録音
照明
編集
製作担当者
助監督
スチール

キャスト

俳優名役名
山本富士子 (Yamamoto Fujiko)お雪
芥川比呂志 (Akutagawa Hiroshi)種田順平
新珠三千代 (Aratama Michiyo)種田光子
織田新太郎種田稔
東野英治郎 (Eijiro Tono)山井
乙羽信子 (Otowa Nobuko)山井京子
織田政雄音吉
若宮忠三郎巳之松
三戸部スエおりん
戸川暁子老婆
宮口精二 (Seiji Miyaguchi)芳造
賀原夏子芳造お種
松村達雄遠藤
淡路恵子 (Awaji Keiko)お房
高友子お町
日高澄子玉枝
原知佐子お時
岸田今日子 (Kyoko Kishida)照子
塩沢くるみ玉の井の女
長岡輝子お杉
北城真記子お飯たきのばァや
中村伸郎三治
須永康夫竹さん
田辺元守衛
田中志幸おでんやの客
中原成男職人風の男
名古屋章会社員風の男
守田比呂也ひやかしの客A
加藤寿八ひやかしの客B
黒岩竜彦ひやかしの客C
瀬良明刑事風の男
中村芝鶴N散人
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