ひかげの娘

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

修善寺で芸者屋の一人娘として育てられた房子の家は、母も祖母も芸者上りで、母は彼女をおいて情夫と駈落ちした。ある日その母を未練がましく追う父の繁雄を激しく責める祖母おつたの口から房子は意外のことを聞いた。「房子だって誰の子か判りやしない。」−感受性の強い年頃の彼女は以来、自分が日蔭の子という劣等感をもつようになった。祖母と折合のつかぬ繁雄は房子を連れて上京、彼女の伯母お絹の経営する“小浜”へ頼って行った。房子は帳場を預ったが日夜目にする社会の裏面に激しい嫌悪を感じた。が彼女は店へ来る客で四十七、八にもなる評論家山岸に惹かれた。山岸も芸者の子であった。房子は、また戦後派的な紙問屋の社員篠崎に好感を持っていたが、彼と逢引して店へ帰ると、お絹から、情夫と行方を昏ましたアプレ芸者政代が男に逃げられ湯河原で自殺未遂の身を保護されているから迎えに行くよう頼まれた。湯河原には房子の幼友達、高野がいたので、彼女は彼にも会いたいと湯河原に出かけた。高野は駅に出迎えていた。が、「結婚したい、どこかへ行って話を……」という高野に房子は総ての男に共通するものを感じて、そのまま別れた。房子は政代を連れて帰京した。が、その夜、馴染の芸者と泊っていた同業の“えり菊”の主人が房子の部屋へ忍び込んできた。翌朝、彼女は自殺を計った。しかしそれは未遂に終った。数日後、房子は山岸に会った。心のより処を山岸に求め房子は総てを彼に許した。だが山岸も彼女の肉体を求めるだけの男だった。山岸から遠去かった房子は、今度は篠崎に誘われ山中湖へ行き、彼と関係を結んだ。それは結婚を前提としていたが、房子は捨てられた形となった。が彼女の体には山岸のか篠崎のか何れとも判らぬ子が宿っていた。遂に房子は、このいやらしい社会から逃出す決心をした。こっそり病院に行き堕胎した房子は、涙とともに人生の再出発を誓うのであった。


解説

小説新潮所載の野口赫宙の同名小説の映画化。「倖せは俺等のねがい」の新藤兼人が脚色、「美貌の都」の松林宗恵が監督した。撮影は「おしどりの間」の三村明。花柳界に育った女の苦悩を描く。主演は「大阪物語」の香川京子、「東京暮色」の山田五十鈴、「山鳩」の三好栄子、「あらくれ(1957)」の東野英治郎、仲代達矢、「東京だョおッ母さん」の伊藤久哉。ほかに中村伸郎、淡路恵子、若山セツ子、中北千枝子、千秋実など。


配給東宝
制作国日本 (1957)
ジャンル 

1957年06月05日より



スタッフ

監督
脚色
原作
製作
撮影
美術
音楽
録音
照明
編集
助監督

キャスト

俳優名役名
香川京子 (Kagawa Kyoko)房子
山田五十鈴 (Isuzu Yamada)お絹
塩沢とき綾子
小沢経子お染
三好栄子おつた
東野英治郎 (Eijiro Tono)繁雄
仲代達矢 (Tatsuya Nakadai)本橋(学生)
伊藤久哉篠崎(紙問屋社員)
中村伸郎山岸(評論家)
佐原健二 (Kenji Sahara)高野(土産物屋)
岩崎加根子幸子(房子の友人)
田中春男守田
加藤春哉健太郎(守田の息子)
千秋実えり菊の主人
中北千枝子お愛(小浜の仲居)
音羽久米子おきく(小浜の仲居)
淡路恵子 (Awaji Keiko)政代
北川町子 (Machiko Kitagawa)以久子
福子筆右
お千代菊江
若山セツ子 (Setsuko Wakayama)千代香
守田比呂也安川(篠崎の友人)
堺左千夫岡元(篠崎の友人)
恵ミチ子敏子(篠崎の友人)
小泉澄子智恵(篠崎の友人)
石山竜嗣老紳士
田辺元紙問屋の課長
清川玉枝蔦乃家の女将
馬野都留子若梅の下働きの婆さん
津山路子笑香(病気の芸者)
花房一美えり菊の奥さん
坂内英二郎産婦人科の医師
背山哲子産婦人科の看護婦
田中志幸三等重役(立花)
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