怪談乳房榎

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

江戸は柳島に、菱川重信という幽霊の絵を書いて評判の絵師がいた。ある夜、彼は妻のきせと、生れたばかりの真与太郎を抱き、料亭「きくのや」の主人の招待の宴にのぞんだ。「きくのや」が倒産しかかった折、重信が幽霊の絵の傑作を与え、それを見る人で繁昌した、その返礼であった。その帰途のこと。きせは喧嘩のとばっちりから、浪人・浪平につき当った。浪平は、きせの妖艶さに心惹かれた。彼は、重信家出入りの商人の竹六をくどき、重信の門下生として転がりこんだ。もちろん、きせに云い寄るためだ。機会が訪れた。重信が南蔵院に雌竜雄竜の絵をかくため、泊りがけで出掛けたのである。浪平は云い寄った。きせも、浪平の執執な手練手管に肌身を許してしまった。さらに浪平は、重信を螢狩りにおびき出し、斬殺した。そして、きせの許に入婿した。が、きせは重信の下手人が浪平のような気がして、浪平を拒んだ。乱暴を働く浪平のため、きせの乳は出なくなった。きせと下男の正介が乳を求めていると、重信の亡霊が現われ、彼等を一本の榎の前に導いた。奇怪なことに、その木こぶから乳液が出て来たのである。真与太郎は、それをむさぼるように飲んだ。一方浪平は、真与太郎を殺すように、正介に命じた。正介は実行しない。浪平が、云うことを聞かぬ正介を斬りつけるや、重信の霊が現われ、浪平の周りにつきまとった。亡霊に追われる浪平は、きせをうながし江戸を去ったが、亡霊はあくまでまつわってきた。二人はいつしか、重信の殺された所に導かれていた。きせはそこで正介の死骸を発見、浪平の騙しに気づき、斬りかかった。きせは、深傷を負いながら、亡霊に介添され、恥辱を晴らした。間もなく、きせもこと切れた。きせの体から浮び上った亡霊と、重信の鬼火が、真与太郎の成長を祈るように舞い飛んでいた。


解説

三遊亭円朝の「乳房榎」よりの映画化で、江戸名所図絵にある南蔵院という寺の杉戸に描かれた雌竜雄竜にちなんだ怪談である。脚色は「江戸の名物男 一心太助」の田辺虎男、監督は「朱桜判官」の加戸野五郎、撮影は「人形佐七捕物帖 浮世風呂の死美人」の鈴木博が担当した。「朱桜判官」の若杉嘉津子を筆頭に、中村彰・松本朝夫・林寛らが出演。


配給
制作国日本 (1958)
ジャンル 

1958年07月13日より



スタッフ

監督
脚色
原作
企画
製作
撮影
美術
音楽
録音
照明

キャスト

俳優名役名
中村彰菱川重信
若杉嘉津子菱川きせ
荻野孝照菱川真与太郎
林寛下男正介
長谷川恵子女中お花
松本朝夫磯貝浪平
鮎川浩地紙折の竹六
菊地双三郎和尚随蓮
九重京司巴屋新兵衛
山下明子巴屋おたね
姿まゆみ茶屋の小女
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