侠艶小判鮫(前後篇)

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

◇前篇−−両国の川開きの夜である。老中柳沢美濃守がお抱えの剣客・小松刑部らと乗っている舟に、女芸人・昇竜軒遊里の舟がぶつかった。一同は遊里の美しさに見惚れた。去って行く彼女の舟を、刑部はいつまでも見送った。遊里にとって刑部は親の仇だった。十五年前、父・保科甲斐守は五百万両の公金を江戸へ護送する途中、柳沢の部下に襲われ金を奪われた。父は「仇を討て」と云い残して切腹した。遊里と弟・美代太郎は母ゆきに連れられ、頼母木兵衛らに護られて江戸落ちようとした。柳沢一味に襲われ、ちりぢりになり、遊里は頼母木に背負われて危くのがれた。成長して昇竜軒一座を組み、江戸へ上った。彼女の目的は柳沢一味が各々一通持っているという、公金の隠し場所を記した連判状を手に入れることだ。柿の木長屋の与兵衛の家で柳沢の一味・金座改め役遠藤の命を受けた同心・主膳が十両の返済を迫り、出来ねば娘の千代を柳沢家へ奉公させると強談判する。それを、隣りの瓦版売りの美代太郎と乾分ヤー公が聞いていた。その夜、遊里は遠藤邸に忍びこみ血判状のありかを探るが、騒がれて逃げる。彼女が黒装束をとるのを、小松が見ていた。遠藤の部屋に、何者かが忍び入り、小判を盗み、「小判鮫参上」と壁に書き残した。翌朝、与兵衛の家に、五十両の小判が投げこまれた。受取りに来た主膳はいいがかりをつけ、与兵衛を召捕ってしまう。刑部は遊里を脅し、船宿へ来させ、彼女を口説く。彼女を小判鮫と思ったのだ。迫られた遊里を救ったのは、浪人大場弾正である。小判鮫の美代太郎は与兵衛を救い出す。与兵衛は岡っ引・金次に追われ、遊里の小屋へ逃げこむ。が、娘千代は柳沢邸へ連れて行かれた。ある居酒屋で弾正の腕前を知った刑部は柳沢へ彼を推挙する。柳沢一味は遊里が甲斐守の娘らしいと思い、邸に閉じこめている母ゆきに真偽を判定させようと、昇竜軒一座を招いた。小判鮫が千代を救いに忍びこんだ騒ぎに乗じ、ゆきが遊里に連判状の所在を知らす紙片を渡した。遊里は柳沢の居間の床柱に近づいたが、落し穴に落ちてしまった。 ◇後篇−−遊里は不思議な浪人弾正に助けられ、床柱の隠し場所から連判状を取りだした。天井で小判鮫がそれを見ていた。遊里たちの帰途を小判鮫がさえぎり、可哀そうな娘を助けるために連判状をよこせという。お互いが姉弟と知らぬのだ。乱闘。連判状は半分にちぎれ、二人は半分ずつをつかむ。柳沢の追手が迫り、二人はそのまま逃げた。遊里は昨夜の紙片をくれた女人が母かと頼母木にたずねた。彼は強く否定する。遊里が舞台へ出ている間に、ゆきが訪ねてきた。「奥方様が仇の屋敷にいるとわかって、遊里様の気持が乱れては一大事」と頼母木は、ゆきをさとしたのである。−−千代が柳沢に迫られたときにも、弾正が現れて助けた。救助専門。柳沢は、ゆきの偽手紙で遊里をおびきだし、頼母木を斬り、遊里を捕えた。連判状も奪い返す。小判鮫は頼母木を隠れ家へ運び、弾正は柳沢邸へ向う。座敷牢の内と外で、遊里とゆきは涙の対面をした。柳沢は遊里を小判鮫ときめ、さらし首にしようとする。その高札を読んだ弾正は、遊里は偽の小判鮫だから、即刻釈放せねば、一味の悪業を訴人する旨の紙つぶてを柳沢邸へ投げこんだ。柳沢は遠藤と南町奉行・岩佐に、鎌倉の洞窟の五百万両を船に積めと命じた。出し抜こうとした遠藤は刑部に斬られる。遊里を、ゆきと美代太郎が別々に救い出そうとし、計らずも親子三人が対面することになった。そのとき、刑部が現れ、ゆきを斬り、遊里とその弟を地下の水牢に閉じこめる。が、弾正が現れ、助けだす。弾正は大老の放った隠密であり、柳沢の悪業は逐一報告されていた。柳沢一味が五百万両を船に積んで逃げようとしたとき、遊里姉弟が現れ、弾正の助けで、親の仇をうった。連判状によって甲斐守の無実が証され、遊里・美代太郎の家は再興された。


解説

戦後も、長谷川一夫主演で製作された時代劇の再映画化で「亡霊怪猫屋敷」のコンビ藤島二郎と石川義寛の脚本を、「憲兵と幽霊」の中川信夫が監督した。撮影も同じく「憲兵と幽霊」の西本正。「隠密将軍と喧嘩大名 (前後篇)」の嵐寛寿郎・宇治みさ子・中村竜三郎が出演する。


配給新東宝
制作国日本 (1958)
ジャンル 

1958年11月08日より



スタッフ

監督
脚本
企画
製作
撮影
美術
音楽
録音
照明

キャスト

俳優名役名
嵐寛寿郎大場弾正
宇治みさ子昇竜軒遊里
中村竜三郎小判鮫
中村竜三郎美代太郎
江川宇礼雄 (Ureo Egawa)柳沢美濃守
大谷友彦岩佐丹波守
沢井三郎遠藤三右衛門
丹波哲郎 (Tetsuro Tanba)小松刑部
高松政雄頼母木兵衛
坂東好太郎 (Kotaro Bando)脇坂伊豆守
九重京司保科甲斐守
西一樹辻主膳
宮田文子ゆき
山川朔太郎与兵衛
松浦浪路千代
由木城太郎ヤー公
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