長崎物語

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

昭和十六年ミナト長崎の秋まつり、やくざ稼業に身を落とし今「はま重」の身内として羽ぶりをきかす直吉を、旧友の牧師沢田は何とかして正道に戻そうと就職の世話までしたが、直吉は好意を蹴ってカフェーの女おふじのもとに去った。カフェー・カモメの開店祝いに相政組の与太者を殴ったことから直吉はその夜一味の襲撃を受け、傷ついた体でとある屋敷の勝手口に逃れ、女中静江の看護を受けた。翌日直吉をかくまったことから主家を出された静江は、あてもなく前途への希望を失って海を見ていた。直吉は身寄りのない彼女を救うため子分三郎を下宿から追い出して部屋を提供した。直吉を静江に取られたと邪推したおふじは、彼女に対し直吉の逆宣伝に出たが、静江は一すじに直吉を信じ仕立ものなどに自活の道を歩むのだった。直吉と散歩に出た日、彼女は愛の告白をしようとしたが、直吉は無言で別れて行った。その時彼には召集が来ていたのだ。あとで知った静江は波止場に馳せつけたが、直吉の船はすでに汽笛の尾を引いて沖に出ていた。それから五年、平和の蘇った長崎の同じ秋の祭の日−−直吉は復員して来た。子分の三郎も結婚していたし、おふじもキャバレーのマダムに成功していた。おふじから静江が彼の子供を生んで、その子誠一とともに彼の帰りを待っていることを聞いた直吉は、すぐ静江に会ったが、なぜか彼の気持は晴れなかった。彼の母が船乗りの父の航海中別の男をこしらえたことから両親とも不慮の死をとげた事実を幼な目に見て来た直吉は女というものを憎しみ嫌っていたのだった。しかし今静江の献身的な愛情とわが子の前に直吉の頑なな心も解けた、明後日に迫った愛児誠一の誕生日に直吉は金が欲しかった。ちょうど新聞紙上に報じられている「はま重」親分の捜索にかけられた五千円の懸賞金。直吉は三郎を脅かして親分の隠れ家を突き止めると警察に密告した。懸賞金と愛児への手土産を持って帰る直吉は「はま重」の子分に襲われピストルで射たれる。“静江、頼むよ坊主のこと……”直吉の息は切れた。人の性はやはり善であったのだ。


解説

「地獄の顔」「花ある星座」「淑女とサーカス」の小倉浩一郎のプロデュースで「新婚リーグ戦」「淑女とサーカス」の斎藤良輔が戦後最初の長瀬喜伴と共同で脚本を執筆し「地獄の顔」「花ある星座」に次ぐ大曽根辰夫監督作品。カメラは「花ある星座」の服部幹夫が担当し「淑女とサーカス」の水島道太郎「生活の樹」の折原啓子(大映多摩川)「愛よ星と共に」の逢初夢子が主演する他舞台に出ていた江戸川蘭子が久しぶりに出演する。


配給松竹
制作国日本 (1947)
ジャンル 

1947年12月23日より



スタッフ

監督
脚本
企画
撮影
録音
照明

キャスト

俳優名役名
水島道太郎村井直吉
折原啓子静江
大藤劉誠一
逢初夢子おふじ
山口勇三郎
永田光男沢田牧師
江戸川蘭子おみつ
草島競子おとき
青山和子お吉
滝瑛子おはる
滝川美津枝カモメのマダム
野口豊松田
加藤貫一与太者
宮嶋安芸男与太者
富本民平はま重
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