かくて忍術映画は終りぬ

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

明治四十二年−−京都の実業家荒木吉之助は、活動写真の撮影機をもって帰朝し「北野座」の座主秋葉信造に映画会社創立のことを計った。信造はパトロンであり当時の先覚である稲田福次郎から激励と資力を得て未知の事業に異常な情熱をもって飛び込んだ。書生の大森を助手に、アメリカ帰りの小野技師をカメラマンにして、まず「北野座」の常打市川梅之助一座で「車引」を撮ったが、カメラ操作を全然知らない小野のために失敗に終わった。小野の発奮と荒木の激励で、今一度信造は「明がらす」を撮り、ようやく動く写真の面白さが人の注目をあびた。しばらく順調がつづいて「秋場活動写真撮影所」もしゅん工した。間もなく梅之助一座の下回り清吉の失敗から、信造はフト忍術もののヒントを得た。当時立川文庫の忍術講談本の人気とともに、梅之助の演じる猿飛びや霧隠れは、全国の少年のあこがれと人気の的となって行った。近所の子供の一人は忍術ごっこに無中のあまり記者にひかれて死に、その少年の受持教師からきびしい反省を求められた信造は、ちょうど自分の製作態度に悩みをもっていた時だけに、断固忍術映画を捨てて、良心的な「二宮金次郎」を製作した。興行成績は悪く、ついに経済的な困窮は「北野座」も借金の担保に入った。しかし彼はしつように良心的な作品を続け、ついに切羽つまった大みそか−−信造は全てを売払って運命をとした「現代劇」を企画した。その時彼の唯一の激励者稲田は事業に失敗し、いずこともなく姿を消していた。信造はその金を稲田より授かった金と感謝し妹糸子を日本最初の女優として、本人とその恋人大森の切なる希望を入れて出演させて製作にとりかかった。一家一族、従業員一同の凝結した情熱は、ついに空前の大ヒット版を打ち立てた。やがて上映館の人波の中に信造は落魄した稲田の姿を捕らえ、稲田を正座に秋場一家は祝宴を開いた。もう一つの感激はもち論糸小と大森の結婚だった。


解説

「花嫁選手」につぐ東横京都第七回作品で、牧野所長自ら製作・企画に当たる。構成は松竹で「新婚リーグ戦」を監督した池田忠男の担当で、脚本は「花嫁選手」と同じ津路嘉郎、陶山鉄の協同で、松竹脚本部の野田高梧が潤色する。監督は「花嫁選手」につぐ小杉勇で、年に監督二本、俳優三本で東横と契約した小杉の第二作である。「エジソン百年祭記念」と銘打つマキノ省三の伝記映画で、出演者は「三本指の男」「おしどり笠」の片岡千恵蔵「幸福への招待」の入江たか子「それはある夜のことだった」の古川緑波、「夜の門」の日高澄子、「旅裝」の市川春代、終戦後第一回の澤蘭子、それに新伎座の澤村國太郎が久々に、出演してる。劇中劇として「戻橋」「忠臣藏」「明がらす」が見られる。


配給大映
制作国日本 (1948)
ジャンル 

1948年05月18日より



スタッフ

監督
構成
脚本
脚色
企画
製作
製作補
撮影
美術
音楽
照明

キャスト

俳優名役名
片岡千恵蔵秋葉信造
入江たか子妻澄子
津川雅彦 (Masahiko Tsugawa)長男幸夫
浦辺粂子母正子
日高澄子澄子の妹糸子
小堀明男書生大森
杉狂児下男清吉
市川春代女中おはる
見明凡太朗 (Bontaro Miake)小野技師
古川緑波稲田福次郎
吉川満子稲田夫人
北竜二 (Ryuji Kita)荒木吉之助
四代目澤村國太郎 (Kunitaro Sawamura)市川梅之助
香川良介興行師鈴木
澤蘭子 (Ranko Sawa)女将おちか
加東大介中田先生
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