四人目の淑女

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

六年振りに踏む事の出来た故国の地、懐かしい地。焼土と化した東京であった。頼る者もいない東京。いや彼、吉田和夫には、音楽学校時代の親しい女友達が四人いたはずだ。訪ねてみよう、一人一人。そして最初の一人藤川佳王子。没落貴族の娘、虚飾に彩られ、その為に金の奴れい化されている女。彼女は今、金の力に屈服して、新興成金古川隆吉に稼ごうとしている。その佳王子の前に汚れた復員姿の和夫が現れた。にべもなく冷たい彼女の態度、惨めな気持ちで和夫は第二の人、町田時代を訪ねた。銀座地下室のダンスホース、真紅のルージュ、時代はこのホールの唄い女。彼女には余りタチの良くないヒモがいる。ピアノ引きの光ちゃんという男。ボロボロ服の和夫は問題にされぬ。もはや世界の違う人種。彼は第三の人、林原好江を求める。彼女は流行歌界のトップシンガー。でも今喀血して倒れ病院にいる。彼女を取り巻いて三人の男の醜い争い。劇団の支配人、芸能社の親方、レコード会社の総務、金だ。総ては金であった。その病院にやって来た和夫。体よく男達の一人に追っ払われる。好江までも自分を忘れてしまったのか。最後の人、佐川孝子。彼女は鎌倉の海岸新月荘を借りてナイトクラブを経営している。和夫の予想は総て裏切られ、女達は会えなかった好江を除いて総て金の為に身も心も売り払い、金が世の中を支配するといった。和夫には信じられなかった。金だけが総てだろうか。「お金が総てを解決するのよ、うそだと思ったら試してごらんなさい」孝子はいい切って、和夫に多額の金を渡した。和夫は金を持って再び最初から女を訪ねて歩いた。そして金の力をいやという程知らねばならなかった。やはり金がすべてのものを支配するのだろうか。金、金、金、だが一人の女の真実が、金の総てでない事を示してくれた。しかもそれは死の物語であった。林原好江は道田和夫の事を憶いながら死んでいったのである。


解説

「たそがれの密会」の陶山鉄の製作「誘惑(1948)」「火の薔薇」「わが生涯のかがやける日」の新藤兼人の脚本を「受胎」の渋谷実が監督する。カメラは「追跡者」「わが生涯のかがやける日」の長岡博之が担当、音楽は服部良一である。キャストは森雅之に「たそがれの密会」「火の薔薇」の浜田百合子が東宝から出演「一寸法師(1948)」の月丘夢路等が出演する。


配給松竹・京都
制作国日本 (1948)
ジャンル 

1948年12月23日より



スタッフ

監督
脚本
製作
撮影
美術
音楽
録音

キャスト

俳優名役名
上原謙吉田和夫
浜田百合子 (Yuriko Hamada)藤川佳王子
三浦光子 (Mitsuko Miura)町田時代
月丘夢路林原好江
木暮実千代 (Michiyo Kogure)佐川孝子
坪内美子佳王子の姉
笠智衆 (Ryu Chishu)古川隆吉
北原繁光ちゃん
望月優子ユミ
清水将夫弁護士
殿山泰司 (Taiji Tonoyama)支配人
山路義人レコード社長
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