花の素顔

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

銀座裏にあるしょうしゃな洋裁店「ヌーン」の経営者蓼麻美子は、今売出しの画家の緒山栗夫や、某政党の幹事長の大垣をはじめ、社交界にはその美ぼうと理智の美しさで評判であった。彼女の夫真吉は昔緒山と友達であったが、今は絵筆を捨て結婚以来十年にもなるが、絵には執着をもっていた。それに麻美子は「ヌーン」の経営で蓼家をまかなっているばかりでなく、義父高晴の妾お園のまで面倒見ていたし高晴の現在の妻辰子は後妻で、吉晴は真吾とは腹違いの兄弟であった。この様な複雑な家で麻美子はいろいろと苦労するばかりなので、気晴らしに良人の友達の緒山達と交際がしげくなっていた。しかし麻美子は真吾に対する愛情は変りなかった。緒山は昔は真吉と麻美子の事で奪い合ったが、今は彼は芸術の中の美に無我夢中であった。当然うわさはうわさを呼んで麻美子の弟子能里子につきまとう吉晴の中傷で蓼家には麻美子の行状が曲解されていた。ちょうどそのころ麻美子は盲腸炎にかかり全快して大垣幹事長の熱海の荘別に静養に行っていた。もちろん緒山はつきまとっていた。真吉は麻美子を信じてはいたもののうわさにぐらつき出した。そこで「ヌーン」を無断で東和繊維の社長の服部に売ってしまい、その金でアトリエを買い、絵を再び志すことによって麻美子の関心を緒山から奪い返そうと思っていた。当然能里子も蓼家に帰るのをきらって真吉と同居生活を始めた。麻美子が熱海から帰ると蓼家では麻美子が悪いからだと言ってさんざん悪口を言われたので飛び出してしまった。麻美子と真吉との間はこんな事でますますこじれてしまって、遂に離婚沙汰まで起った。麻美子を取り巻く男達は一にも二にも賛成してくれた。真吉も裁判所から離婚訴訟を受取ってからは、意地になり友人の津軽にいっさいをまかす。真吾と能里子がいろいろうわさが立っているころ、麻美子は大垣幹事長の意見で大坂に旅立ったがそこで幹事長の秘書鯉口と緒山との醜い争いを見てしまった。突然父高晴がキトクというお蘭からの電報を受取って上京した麻美子は真吾との二人の離婚問題を家庭裁判所で決定しようと定めた。が結局真吉は能里子との関係はただ一回だけだったと涙を流せば、麻美子は真吉以外に愛を感じた人はなかったといって離婚が成立した。所が能里子に愛情を感じていた吉晴は、真吉の名をもっておびき出した。はずみをくらって能里子は二階から転落してしまった。麻美子は危い生命を気づかって能里子を看護したが、遂に真吉がかけつけたときは死んでいた。能里子が離婚しないでくれと叫んで死んで行ったことを思いうかべて、一年だけお互いに間違っていたことを反省しながら別居しよう、そしてその後に再び二人の生活を築くことを約束した。


解説

「お嬢さん乾杯!」「シミキンの忍術凸凹道中」の小出孝の製作で、朝日新聞連載小説、舟橋聖一の原作を「恋の十三夜」の斎藤良輔が脚本を執筆。監督は「朱唇いまだ消えず」の渋谷実が担当。撮影には「嘆きの女王」の長岡博之が当る。出演者としては「グッドバイ(1949)」の若原雅夫、「青い山脈(1949)」の木暮実千代、「四谷怪談(1949)」の杉村春子、佐田啓二、「朱唇いまだ消えず」の佐分利信、「恋の十三夜」の折原哲子らがそれぞれ出演する他、「海の野獣」の菅井一郎、山村聡、「わが生涯のかがやける日」の村田千英子らがそれぞれ加演する。


配給松竹
制作国日本 (1949)
ジャンル 

1949年11月13日より



スタッフ

監督
脚本
原作
製作
撮影
美術
録音
照明

キャスト

俳優名役名
若原雅夫蓼真吉
木暮実千代 (Michiyo Kogure)麻美子
杉村春子辰子
佐田啓二吉晴
菅井一郎高晴
佐分利信 (Shin Saburi)緒山栗夫
折原哲子菊原能里子
村田知栄子お園
山村聡 (Soh Yamamura)大垣
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