世界の始まりへの旅

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※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ストーリー

北ポルトガルの路上。走るバンの後部座席に、映画監督マノエル(マルチェロ・マストロヤンニ)と女優のジュディト(レオノール・シルヴェイラ)。前の座席にはポルトガル人俳優ドゥアルテ(ディオゴ・ドリア)と、ポルトガル人を父に持つフランス人俳優アフォンソ(ジャン=イヴ・ゴーチエ)。運転するのは寡黙な老人(マノエル・デ・オリヴェイラ)。4人は撮影の合間にマノエルが幼いころ親しんだ避暑地を訪れ、さらに北へ、初めてポルトガルを訪れたアフォンソとともに彼の父の故郷まで行ってみる計画でいる。車は太西洋沿いをたどり、スペインとの国境の町カミーニャに着く。ポルトガルの歴史を織りまぜながらマノエルの幼年時代が語られてゆく。マノエルが毎夏を家族で過ごしたグランド・ホテルに着く。さびれ果てた中に今なお変わらぬハイビスカスの美しさと、甦る幼いころの思い出……。マノエルの心は郷愁にみたされるが、不思議なことに初めてこの地を訪れるアフォンソも、北へと向かうにつれて同じ思いを強めていた。アフォンソの父の名もやはりマヌエルだった。父はスペインを経てフランスに渡りフランス女性と結婚したが、ふたりの子と妻を棄てて若死にしたのだった。彼が父から聞いた思い出は、移民の過酷な日々のことばかりだったが、それでも父はいつも自分の姉、アフォンソには伯母にあたるマリア=アフォンソのことを語っていた。一行は、彼女がまだ生きているはずのルガル・ド・テーゾの寒村へと向かう。彼女は確かに生きていた。だがアフォンソが甥だとは信用しない。甥だというのならなぜポルトガル語を話さないのか? 皆の通訳の助けを借りてどれだけ言葉を尽くしても、彼女は信じない。アフォンソが自分の腕を掴ませ、流れている血はあなたと同じだと訴えて、ようやく彼女は無言で理解した。この村の人間は皆、ポルトガルの国を開いたアフォンソ・ヘンリケスの子孫で、どの家にもアフォンソがいるという。伯母マリア=アフォンソは「私たちがいなくなった後、誰がこの土地を耕しに来るの?」と言う。彼女の夫ジョゼ=アフォンソは答える、「世界の始まりになるのさ」。一家の墓地を訪れたアフォンソは、弟のイヴと必ず戻ってくると約束し、伯母との別れを惜しんだ。帰り道、ペドロ・マカオの彫像はやはり往きと同じ姿で柱を支える。撮影のためのメイクアップを受けるアフォンソの口から、ペドロ・マカオの言葉が流れ出る。アフォンソはマノエルに言う。「あなたもまたペドロ・マカオだ。誰もあなたの苦しみを取り払いに来はしない」。


解説

幼い頃の思い出をたどる老映画監督と、亡き父の故郷をはじめて訪れる若い俳優の旅程を、ポルトガルの風景と歴史を織りまぜながら描く静かなロード・ムービー。監督・脚本・台詞・原案(運転手役で出演も)は世界現役最長老(1908年生まれ)の巨匠マノエル・デ・オリヴェイラ。製作は「メフィストの誘い」などヨーロッパ映画界で活躍するパウロ・ブランコ。撮影はオリヴェイラとは『Party』(96)作品で組んだ「不倫の公式」のレナート・ベルタ。美術はマリア・ジョゼ・ブランコ。編集はヴァレリー・ロワズルー。衣裳はイザベル・ファヴィラ。録音はジャン=ポール・ミュゼル。主演は本作を遺作に96年12月19日世を去った名優マルチェロ・マストロヤンニ。共演は「シェフ・イン・ラブ」のジャン=イヴ・ゴーチエ、「神曲」「アブラハム渓谷」「メフィストの誘い」とオリヴェイラ作品のミューズとなったレオノール・シルヴェイラほか。共演は「アブラハム渓谷」のイザベル・デ・カストロ、ジョゼ・ピント、セシル・サンス・デ・アルバなどオリヴェイラ作品の常連が固める。


配給フランス映画社
制作国ポルトガル フランス (1997)
ジャンル 
公式サイト公式サイトはこちら

1998年03月21日より



スタッフ

監督
脚本
原案
台詞
撮影
美術
録音
編集
衣装デザイン
字幕

キャスト

俳優名役名
マルチェロ・マストロヤンニ (Marcello Mastroianni)Manoel
Jean Yves Gautier (Jean Yves Gautier)Afonso
レオノール・シルヴェイラ (Leonor Silveira)Judite
ディオゴ・ドリア (Diogo Doria)Duarte
イザベル・デ・カストロ (Isabel de Castro)Afonso
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